コラム

人にはそれぞれ「器」がある。

人にはそれぞれ「器」というものがあります。このことを記事にするのははじめてかも知れません。僕と長くお付き合いのある方なら分かると思いますが僕は数年前まで会社を持っていました。起業してすぐに仲間と二人で立ち上げた会社です。

設立以来、順調に業績を伸ばし全盛期には年商3億、従業員9名までになりました。しかし売上と従業員数に反比例して僕の幸福度は徐々に落ちていったんです。

従業員を守らなければいけない重責。そのためにどんどん売上をあげなければいけない使命感。こうしたものに僕は押しつぶされ一度、ストレス性胃炎で倒れかけたこともあります。
そこで僕ははじめて気が付きました。

“僕は社長の器じゃないと”

ビジネスマンは誰もが憧れると思います。社長という肩書に。僕も例外ではありませんでした。高層ビルにオフィスを構え従業員を何百人も雇い秘書がいる社長に憧れていました。

しかし現実の僕は、たった数億の売上とたった数名の従業員に押しつぶされるだけの器しかなかった。僕にはどうしてもできなかったんです。言えなかったと言った方がいいでしょうか。

先頭に立って俺についてこい!責任はすべて俺が取る!・・・とは言えませんでした。。。

自分の生活より従業員の生活、自分の私利私欲より会社の売上、これが社長の基本ですが僕はどうしてもそうなれなかったんです。これが僕の「社長としての器」の限界でした。

ただ自分で自分を褒めてあげたいのは僕はそのことを自分で受け入れることが出来たということ。(多少時間はかかりましたが…笑)

いるでしょ?今の大企業や政治家を見ても。どう考えてもトップの器じゃないのにトップの座にしがみついている人が…(笑)僕はそうならなかったのは唯一、会社経営の中で誇れるところだと思っています。

自分の器じゃないと気付いてからは必死に次期社長を探しました。そしてある人物に頭を下げ社長になってもらい、従業員の生活を守ってもらう約束をしました。

これは正直、ツラかったです。人に頭を下げるのが苦手な僕が、自分の弱さを全部さらけ出して引き継いだのですから。会社を引き継いだことのある人なら分かると思いますが、そういう時って内部的なことも全部さらけ出す必要があります。

例えば・・・経費を使って何をしていたか?とか…会社ではなく僕個人の業績とか…こうした他人には見られたくない部分も全部さらけ出して時にはダメだしもされます。

こうしたことを経てはじめて僕は会社は引継ぎました。一言でいえば屈辱というか、敗北感というか。それでも僕は器じゃないところにしがみつくのは良くないと思っていました。

ただ皮肉にも、この経験があった今ならうまく社長業も出来るんじゃないかと思います。結局、僕はまだ早かったんですよね…まるで子供が社長になったようなもんでしたから。

だから僕は「これからは個人時代だ!」なんて言ってますが8割本音ですが、残りの2割は「社長」へのコンプレックスです(笑)

これが僕が個人で活躍している理由でもあります。そして、社長を経て個人になった僕が
強く思うの…自分の居場所を見つけた者が勝者だってことです。

世の中的には個人より社長の方が勝ち組のように見えます。まあ、社会的信用などからそれも一理あるのは間違いありません。

でも、それが最終的に自分に適しているのか?ってことです。自分が適していると思う他に周りも認めているのか?ってことも重要です。

僕は今の自分の居場所が最高です。一点の曇りもなくそう言えます。トレードとネットビジネスで稼ぎ、年に何回か仲間と組んでプロジェクトを行う。

社会的信用や地位はないけど、責任は自分と自分の家族にしかなく、世間体や周りの評価も気にせず好きなようにやる。

凡人、太田貴之の器はこの程度でした(笑)
それを受け入れ、その器の中で出来る精一杯をやる。これが僕の仕事のスタンスです。

そこであなたに問いたい。あなたの仕事の器はどれぐらいだろうか?社長の器か?僕のような個人で活躍する器か?それとも今までのように雇われたままの器か?

社長になりたいと思って僕のところにくるのは間違いです。なぜかというと僕はその器じゃなかったから。でも、個人で活躍したい!というのなら僕はあなたのチカラになることが出来ます。なぜなら「個人」を知り尽くしているからね。

ここでいう個人とは、個人事業主、自営業者、フリーランスなどです。自分の器を見極める。これ、結構重要なことだと思います。

ABOUT ME
takayukiota
2007年にサラリーマンを辞め独立。ネットビジネス、トレードを行いながら今日まで生き抜いてきました。これからはスマートビジネス、つまり組織に頼らず個人で活躍する時代が来ると思いますので、このブログが少しでも役立てば嬉しいです!