投資家としてのルール
「投資を行いたい」いま多くの日本人がそう思っています。しかし投資とは株を買ったりトレードしたり、そういったことを想像する人が多いのですが、それ以前に投資を行うということは、投資家として生きていくということです。
僕も元々はサラリーマンでその後、事業家として働き、トレーダー、投資家として今は活動しています。そうして生きる場を変えてきて気付いたことは、投資家という生き方は、ルールも習慣もそれまでとはまるで違うということです。それを説明しておきます。
■ルール1:資産からの収入をメインと考える
・労働資本から金融資本に変えていく。
・日本人は、銀行か郵貯ぐらいしか知らない。
・金融資本から先の持っていき方を知らない。
■ルール2:資産を増やす、労働収入はボーナス
・稼ぐことより資産を増やすことに重点を置く。
■ルール3:戦略的資産運用
・資産運用が戦略的である。
■ルール4:自己責任
・自己責任において、自分で意志決定をする。
■ルール5:支出の管理の習慣化
・支出の正確な記録を習慣づける。
■ルール6:逆算型思考
・全てにおいて「出口」から考える。
・逆算型思考である。
■ルール7:税の知識を学ぶ
・最低限の税金の知識を知っている。
■ルール8:価値を重視
・「価格」ではなく「価値」を重視する。
■ルール9:専門家を使う
・弁護士、会計士、投資会社など、専門家達に指示を出し、言わば投資の設計をオーダーメイドで発注すること。
・専門家達は自分の設計のチェック機能である。
■ルール10:理解の範疇で行う
・どんなに儲かる話が来ても、自分がよく理解できなものに手を出さない。
■ルール11:ワンパターン投資
・ワンパターン投資をひたすら続ける。
・投資は分散ではなく集中。
・集中しないと成就しないことがたくさんある。
・分散は、ある程度投資が出来ている人がやる。
■ルール12:リスクコントロール
・きちんとリスクコントロールをする。
・リスクを回避したり、低減したりする。
最近、僕の経験談としては、よくわからないけど儲かりそうな投資話で、リスクコントロールが出来ないものに、投資をしようとしていました。けど、この投資家のルールを思い出し踏みとどまったのです。
ここに書きだしたルールさえ守っていれば投資で失敗することはありません。このページを印刷してぜひ机にも貼っておいてください。そして何か儲け話などが来たとき、この紙を思い出してみましょう。
この中でも重要だと思う事を詳しく説明していきます。
金融商人の言うことを聞いて成功した人は一人もいない
まず第一に流行ものに投資をしないという事。例えばネットでインド株が儲かると聞いたから…投資信託が信用できると聞いたから…そういう自分が理解できないものに投資をしないという事です。あの人がやっているから間違いないというノリはやめましょう。
まずここでしっかり覚えておいて頂きたい事があります。僕が金融商人と呼ぶ人達。投資会社の営業マン・保険外交員・銀行マンなどなど…金融に携わる専門家ですね。こういう金融商人の言う事を聞いてお金持ちになった人を僕は一人も知らないのです。
どうですか?あなたの周りにいますか?これはもう歴史が証明してます。証券会社・投資ファンドなどなど、そういう担当者の話を真に受けて投資した人が、どれだけお金を失ったか…歴史が証明してます。調べてください。
金融商人の仕事は…あなたのお金を増やす事が目的ではなくて、自分たちのお金を増やす事が目的ですよって事をしっかり頭に刻み込んでおいて頂きたい。
銀行だって例外ではありません。皆さんたちのお金を増やす事が目的ではなくて、自分たちの利益を上げる事が目的です、企業ですから当たり前ですよね。これだけは、最悪でも頭においてください。
このページを読み終えた時、何もかも忘れてもこれだけは覚えておいてください。投資に興味を持ちだすと、金融商人たちはあなたに色々美味しい話を持ちかけてきます。
でも、あなたが大損した時、責任取ってくれますか?あなたがもし大損しても彼らはしっかり給料をもらってますよ。という事は、やっぱり自分の理解の中で投資は行っていかなければならないという事です。
真の投資家たちは金融危機を平然と乗り越える
1929年の世界恐慌。それからITバブル・そして記憶に新しいリーマンショック。色々な金融危機がありました。
この危機を平然と乗り越えてきた人達がいるわけです。それが【真の投資家】ですよね。例えば株であれば、同じ銘柄の株を20年以上保有していた人で損をした人って一人もいないのです。
それだけ【長期】というのは強いという事ですよね。このように歴史を見れば投資というのはもう成功する答えが出ているんです。だから投資には攻略法があるって事です。
じゃあ、不動産で見てみましょうか。日本ではバブルが崩壊して不動産で大損した人が山ほどいましたよね。これはどういう人達ですか?聞きますよね、不動産で失敗したとか財産を失ったとか…こういう人達は投資家ではなく投機家だったって事です。何を狙っていたんでしょうか?そうです、キャピタルゲインですね。
だから潰れたのです。だけど、この時、地道なキャッシュフローとしっかりした資産価値の向上を目的としていた一部の【真の投資家】は平然と乗り越えてきたわけです。
バブルが崩壊して土地の価値が落ちたって売らなければ良いだけの話ですからね。プラスのキャッシュフローが入って来ているわけですから。
そのかわり、もしどーんと土地の価値が上がった時、どーんと儲かりはしない。平然と良い時も悪い時も一定の利益でやっている。だから、日本人のお金持ちって、落ちちゃうとすぐにわかるんです。派手だった生活が急に家がなくなって車がなくなってとなりますよね。
「あ~この人ビジネス駄目になったんだな~」
ってすぐに分かりますよね。でも、本当のお金持ち、【真の投資家】って見ても分からないですよ。それはいつも同じだから。良い時も悪い時もずっと同じだから見た目では分からないのです。
まあ、これが普通ですよね。これが投資家としてのルールです。
【地味地味・長期投資、そして自分の理解できないものには手を出さない】
簡単ですよね(笑)
投資家の習慣
今度は投資家の習慣。これは絶対ではありませんが、僕が多くの【真の投資家】を見てきて共通して持っている習慣を書いておきますので参考にしてください。
まずは一番目は…自分のためのお金を最優先するという事です。自分のためのお金をまずはよける、そして残ったもので生活するという事です。
例えば極端な事を言えば月収が20万円だとする。まずはじめに財形口座に10万円を自分は移すんだと決めたら、残りの10万円で何とか生活する手段を探すという事です。この話をすると10万円の財形をするために引っ越しした人がいましたよ。
「あっ。この人は必ず成功するな!」
って思いましたね。つまり、生活のためではなくて、自分のためのお金を最優先していくという事です。だからこれから投資家を目指す人は、意識改革がもっとも大事だって事です。
そして、投資家は消費物にはお金を使わないって事です。価値がないものにはお金を使わない。
「金持ちはケチだ!」
「金持ちのくせに!」
よく聞きますよね(笑)
これは、こういう事を言う人達の価値に対して価値を見いだしていないからです。だから払いたくないんです。かと思うと凄い物を買っちゃうわけですよね。不動産とか。だからよく聞きます。
「あの人は、高価なものは買うけど、1ドル2ドルはケチだ!」
もう価値観そのものが違うんです。習慣的に消費物にお金を払うのが嫌なんです。価値がないものにお金はとことんまで使わない。
【安もの買いの銭失い】
って言葉が日本にもありますよね。お金がない人ほどお金を失っていく構造になっているのです。それを頭の片隅に置いておきましょうって事です。
次の習慣…
これはもう100%の投資家がそうなのでルールに近いのですが異常なまでに複利にこだわります。複利というものの威力を嫌という程知っているのです。消費者金融から借金をしたらそうですよね。
あれは複利です。返しても返しても元金が減らないですよね。あれは複利に近いシステムで金貸しを行っていたからです。まあ、消費者金融からお金を借りた事のある人なら分かるでしょう。あれを投資の味方に付けるという事です。
次の習慣。
自分の時間と自分のお金をなるべく使わないって事です。簡単に言えばレバレッジって事です。不動産も日本の教えではおそらく出来るだけ借金をしないで買えと教わります。
これはもう完全に間違った教えなんですね。出来るだけ他人のお金、つまり融資を受けて買うのが投資家です。
なぜかというと…リスクをどこに負わせるかという事です。自己資本で買った不動産。何かあったらリスクを背負うのは自分ですよね。でも融資を受けて購入していたらリスクを背負うのは金融機関です。
例えば、こういう家庭もあるでしょう。まとまったお金が出来たから住宅ローンを一括返済してしまいたい。これも完全に間違った教えです。これで得をするのは金融機関だけです。
貸したお金が返ってくるんですからね。
なぜせっかく借りたお金を返してしまうのですかって話です。例えば1000万円というまとまったお金が入ったから借金を返済したと考える。僕だったら、その1,000万円で別の不動産を買って、そこからのキャッシュフローで住宅ローンを返済しますよね。なぜかというと資産が残るから。
自分の住んでいる家の借金を返済しても資産は残らないでしょ。前回記事で言いましたよね、資産とは何かを生み出す力の事だと。マイホームは資産とは言いません。こういう事ですね…。
次の習慣。
それは投資をするまでに時間を掛けるという事です。例えば…
「今週までにやらないとこの良い投資なくなっちゃいますよ」
なんて金融商人たちがよく言います。絶対にやらないですよね。そんな話ははじめから聞きもしないです。それは投資家は準備に時間を掛けるからです。時間がない投資ははじめから行わないって事です。
ぜひ参考にしてください。