コラム

二流が一流を出す抜くストーリー

プライド

さかのぼること7、8年前だと思います。うちの長男坊が幼稚園に通っている時の話。この幼稚園は札幌ではちょっと有名なステータス幼稚園でした。

通ってる子の親は皆、それなりにステータスのある職業ばかり。プロ野球選手の息子や医者の息子、経営者の息子などがほとんどでした。

それは行事があって僕も顔を出すとすぐに分かるほどでした。外車が並んでいたり、ぴちぴちのスーツを着てサングラスをかけたお父さんがいたりと。

そんな中、僕だけはいつも短パンにサンダル、もしくはトレーニングウエアでした。そんな僕の姿がいつの間にか話題になり園内で息子は…

「太田君のお父さんって何やってる人?」

と聞かれたことがあったそうです。当時、息子は僕が働いている姿を見たことがない。ずっと自宅でトレードやってましたからね。

働いている姿と言えば、自宅庭の草むしりか雪かきだけでした。なので息子は・・・

「パパの仕事は雪かきです」

と答えていたみたいで、お父さん、お母さんの噂はあっという間に広がり、それから園内で僕の職業は雪かき作業員になっていました笑。

お父さんお母さんは安心したでしょう。こういうステータス幼稚園というのは、ランク付けが好きだからです。。

あそこのお父さんの職業は何か?とか、乗ってる車は?とか、どこに住んでいるか?家の大きさは?とか、どこの大学出身か?とか、そういったことをいちいち調べてランク付けをして、自分の立ち位置を確認してるんです。クダラナイよね。

だから謎の男、太田の職業が雪かき作業員だと知ってお父さんお母さんは安心していたみたいです(笑)

それから幼稚園を卒園して、それぞれバラバラの小学校へ進学。それからもママ友パパ友として、みんな繋がっていたそうです。うちのママもたまにみんなに会っていたそうです。

そして時が経つこと今から2年前。こうしたステータス幼稚園出身の子は、ほぼ100%の確率で私立中学を受験します。

受験前の学校説明会。札幌でもっともステータスの高い(学費も高い)中学校へ我が家も一応、足を運びました。もちろん僕は短パンにサンダルです笑。

そこでまた噂になったそうです。
「は?なんで太田君がこの学校の説明会に来るの?」
「雪かき作業員に払える学費じゃないよね!」みたいな。

学校説明会では担当の先生が、その学校の特徴を説明していました。説明の内容は・・・主に学校設備が凄いとか、有名な卒業生の話やら、そんな説明を聞くたびに親御さんからは「おぉおお!」みたいな声が上がり、まるでネットワークビジネスのセミナー会場へきた感じがしました。

すると息子は周りに聞こえるぐらいの声で「ここはないな。」と言い残し会場を後にしました。こうして息子は札幌で一番のステータス中学校の受験をやめることにしました。

その後、別の私立中学校の説明会へ。そこは校舎は古くてお世辞にも綺麗な学校とは言えないとこ。

でも、説明会では先生が生徒一人一人の話をしっかり聞いてくれて最後にこういった言葉を掛けてくれました。

「当校では生徒一人一人の“矜持”を育てたい」

矜持・・・
誇りやプライドと類義語で語られることも多いがそんな安っぽい言葉じゃない。何のためにそれを行うのか?自分の使命のような言葉として使われる、それを当校では育てたいという言葉に息子も僕も心を打たれました。

設備や有名な卒業生やらそんな表面的なことばっかり並べる学校とはわけが違う。僕達親子は、一発でこの学校に決めました。

僕は息子を誇りに思いました。子供なら誰だって綺麗で設備が良くて有名な学校へ通いたい。でも、そんな表面的なことではなく、しっかり中身を感じ取れる息子を僕は誇りに思ったんです。

世間一般の感覚でいうと二流の私立中学ですが見た目や世間の評判なんてどうでもいい。最後、立派な社会人になれたらいいんです。

有名な学校だからとか、設備がいいからとか有名人が卒業しているからとか、そういうことで判断するような子供が立派に育つとは僕には想像できなかった。

それに僕はこういうストーリーが好きなんです。二流が一流を出し抜くみたいな。雪かき作業員の子供が誰よりも立派な社会人になり一流中学校を出た子供達の手の届かないところへ行く。そんなストーリーを思い浮かべてます(笑)

そしてその頃、僕の正体も親達に明かそうかなと。僕は雪かき作業員じゃないよ。見た目で判断しちゃいけないよね。僕は昔から君たちの10倍は稼いでいたし、そして100倍自由な人生を歩んでいたよと笑。

性格悪いですが、こういうのが楽しくて仕方ないし、これも僕の原動力の一つなんです。

あなたも見返してやりたい奴とかいないですか?その気持ちは大切にした方がいいですよ。それは強い原動力になりますから。

そしてあなたの矜持。なぜやるのか?それを一番大事にしましょう。

うちの息子も今は中学二年生。しっかり矜持が育っていると感じ取っています。

ABOUT ME
takayukiota
2007年にサラリーマンを辞め独立。ネットビジネス、トレードを行いながら今日まで生き抜いてきました。これからはスマートビジネス、つまり組織に頼らず個人で活躍する時代が来ると思いますので、このブログが少しでも役立てば嬉しいです!