僕にはトレードの師匠がいます。僕は札幌、彼は東京で今はコロナ禍ということもあって頻繁に会うことは出来ませんが、それでもたまにLINEで貴重なアドバイスを頂く。
本当に彼を師匠に選んで良かった。彼でなければ僕はとっくにトレードをやめていたと思います。一度僕は、トレードをやめようと師匠に真剣に相談したことがあります。
「俺にはトレードの才能がないと思う…」
すると、彼はこんな話をしてくれた。
ほんの一言。短い言葉です。
「あっそ。やめたきゃやめなよ。だけど、良い言い訳を見つけてきたねー。才能か・・・そんなもん誰にもないのにね。もっともらしい言い訳を見つけてきたもんだ！」
重いでしょ、これ。僕はこの言葉で目が覚めた。師匠が言いたかったのは、お前は最後までやったのかと。最後までやってみて才能がないっていうのなら分かる。だけど、やってもいない奴が才能を語るなと。
僕はそう解釈しました。彼は初心者が努力して結果を出すまでのプロセスを誰よりも知っている。きっと彼自身も結果を出す過程で何度も僕と同じことを思ったのだと思う。だから彼にはすべて分かっていた。
もしかしたら、あなたも過去にトレードというものを、あきらめてきたかも知れない。けど、それは誰もが通る道。何度も何度も心が折れて、何度も何度もあきらめかけて、それでもトレードに魅力を感じるのなら…それはあなたの天職だ。
僕も何度もあきらめようと思った。トレードから遠ざかったことも何度もある。だけど、遠ざかってもなんか気になる。それは自分の思い描く理想の仕事…それが何度考えても、やっぱりトレードだったからです。
道具はスマホ一台。自分の実力だけで世界中どこにいても稼げる。実力だけが収入に直結する世界。接待も年の順も忖度もない。誰かに媚びる必要も一切ない。
将棋の羽生（はぶ）さんや藤井さんのように、手ぶらで行って数億を稼ぐ世界。何度考えてもこれが理想で、これ以上、自分に合う仕事はないと思った。
もし、あなたもそうなら、絶対にあきらめないで欲しい。
問題を勝手に難しくしているだけ。
あなたも経験したことはないだろうか？何か問題が起きて、その問題が解決した時…「なんだ、こんな単純なことだったのか」と思う経験が。人間関係に結構多いですよね。
たとえば男性は経験あると思います。
「なんで彼女にフラれたんだろう…」と。
男は勝手に問題を複雑化します。
「他に好きな人が出来たのかも知れない」
「昨日のあの言動が良くなかったのかも…」
「女心は複雑でよくわからない…」とか。
けど、問題は単純で…
「単に自分に魅力がなくなっただけ」
自分にずっと魅力があれば、彼女が他の人を好きになるはずもないし、多少、言動に問題があっても許してくれるはず。ここに気付かない男は、いつまで経っても同じあやまちを犯す。問題はいつだって単純です。
仮説：すごい人はきっと難しいことはしていない。
世界に名を残した投資家やトレーダー達。ウォーレンバフェットは11才の時に約120ドルから投資をはじめた。そして、今では世界一の大富豪にまでなった。
リチャード・デニスはわずか400ドルを50億ドルにした伝説をもつ。
ジョン・ポールソンは世紀の空売りで史上最大の儲けを出した。
ラリー・ウィリアムズは、10000％という驚異的なリターンを出して世界一のトレーダーの称号を手にした。
僕は以前に、ある仮説を立てた。
「きっと、彼らは難しいことはしていない」と。
そして、それはやがて、「難しいことはしているはずがない」という確信に変わった。人はどうしても凄い人を見ると、「何か凄いことをしているに違いない」そう勘違いしてしまう。
けど、どんな分野の成功者も実際に話を聞いてみると意外とやってることは僕たちと変わらなかったりする。勝手に僕たちが難しくしているだけだった。
僕はそこに気付いてから、それまでのツールや手法を一旦すべて捨てた。そして単純なもの、もっともシンプルなものを極限まで高めようと意識を変えたのです。ここから僕のパフォーマンスは劇的に向上しました。
「彼らは難しいことはしていない」という僕の仮説は正しかった。バフェットにしても、ジョンポールソンにしてもリチャード・デニスにしても…みんな手法は違うけど、どれも単純なものばかりだった。
誰でも出来ること。簡単にできることしかやっていなかった。ただ、彼らはその手法に、
誰よりも長く付き合っただけだった。
単純で古典的なものこそ極めるべき。
大切なことは自分のトレードスタイルが確立するまで、手法を変えないということです。本当は正しい手法でトレードしているにも関わらず、少し負けが続くと不安になる。
「この方法は間違っているんじゃないだろうか…」
「もっと勝率のいい方法があるかも知れない！」
このように色々なトレード手法に目移りしてしまうのです。そこへ魅力的な広告が目に入る。「ビットコイン自動売買」とか、「AI運用システム」とか、けど、実際にはそんなものは存在せず彷徨った挙句、もとの場所に戻ってくる。
一般的によく使われるテクニカルの代表には次のようなものがあります。
・移動平均線
・ホリゾンタルライン
・ボリンジャーバンド
・フィボナッチ係数
どれも「単純」で「古典的」なものですが、それは「簡単」で「長く通用」してきた証でもあります。
シンプル・イズ・ベスト
簡単なものに長く付き合う。これが成功の黄金ルールだったのです。
