コラム

お金は大切。でもそれは2位以下。1位はやっぱり、絶対にこれ。

時間

ここにひとつの興味深い研究結果があります。トマス・J・スタンリー博士。この名を知っている人は、かなり勉強している人だと思います。

彼は米国で富裕層の特徴について研究をしている第一人者。もっとも有名な著書として
「となりの億万長者」(早川書房)があります。彼は著書の中で次のように言っています。

100万ドル(1億円)以上の純資産を持つ富裕層は、とても質素な生活を送り、
皆さんが想像するような別荘や船は持たず、高級車や高級ブランドにも、ほとんどお金を使わない。

そして彼は講演やセミナーを行うたびに参加者から必ずされる質問があると言います。この質問は、もう何百回とされているそうです。

「なぜ、富裕層はそれだけのお金を持っているのにぜんぜんお金を使わないのですか?
お金は使わないと意味がないでしょ!?」

博士はこう言います。大前提にこの質問をする人は、「お金を使えば良い暮らしが出来る」と強く信じてしまっているということです。そして、一般人から見て富裕層は高級ブランド品で身をまとい、成功をアピールしていると思い込んでいるからです。

これもメディアの影響だと言います。これは日米限らずテレビでは、いわゆる“富裕層の暮らし”は数字が取れる。ゆえに視聴者が喜ぶように豪邸を映しブランド品コレクションを映し優雅な暮らしっぷりを放映する。そうしないと数字が取れないからです。

でも、思い出して欲しいのですがそうしたテレビに映るいわゆる“お金持ち”は本当の富裕層ですか?単なる芸能人じゃありませんか?もしくは広告目的のためにメディアに出ているどこかの社長さんとか。

僕達一般人はこれを見て間違った富裕層像を植え付けられた可能性が高いです。実際の富裕層はこうした暮らしはしていない。それは日々の生活を見ればよく分かる。彼らの日々の生活は・・・

・孫や子供との時間を共有する
・本を読む
・映画館へいく
・講演会へ参加する
・知的好奇心を刺激する場へ行く
・芸術を楽しむ、学ぶ
・スポーツを楽しむ
・宗教の集まりに参加する
・友人をもてなす
・ボランティア活動をする

こうしてみると僕達が想像する富裕層の生活とはまるで違いますよね。彼らは人生の質を向上させるのは、車やブランド品のような所有物ではなく、上記のような「質の高い時間」だということを知っているんです。

僕もたまに妻の買い物の付き合いでデパートへ足を運ぶと大勢の人で賑わっている。そこでは両手にブランド品の袋をぶら下げ満足げにしている「疑似富裕層」が沢山いる。

確かにその場は満足なのかも知れない。でも彼ら彼女らは来月もまた、同じことをしなければ満足しない。再来月もそのまた次の月も同じ。

そうして将来はセールかアウトレットに辿り着くものに所得のほとんどを溶かしていくのです。だからいつまで経っても富裕層には辿り着けない。

成功や幸せとは、所有物をひけらかすことではないということ、そこに気が付き、そこから抜け出すのが富裕層への第一歩となります。

単純な話。富裕層はお金を使わないからお金持ちなっただけという側面は否定できない。逆に稼いでも稼いでもお金持ちになれない人はその分、使っているだけなんです。

僕は良くも悪くもすべてを経験してきました。お金もなく時間もなかった時期。これはサラリーマン時代です。朝から晩まで働き年収は300万円以下…でもお金持ちへの憧れは持っていたので年収以上の生活を送っていた。そしていつもお金に困り、自分の時間もなかった。

それから起業をしてからは最高年収は数千万円まで行きました。上には上がいるけど、この時、確かにお金はあった。でも人生を振り返った時、この時期が一番疲れていた。

称賛を浴びれば浴びるほど、人と競い、人の期待に応えようと無理をしていました。結局、サラリーマン時代と同じく自分の時間がなかった。

そしていま。僕は以前ほどの収入はありません。せいぜい全盛期の半分いくかいかないか。でも、今の僕には有り余るほどの「時間」がある。

家族と過ごす時間。
愛犬と過ごす時間。
仲間たちと大爆笑する時間。
そして自分の趣味に没頭する時間。

こうした「質の高い時間」を過ごすと気が付く。お金はそこまで必要じゃないと。

鶏が先か、卵が先かって話になるけど、時間が貴重だと気付いたからお金を使わなくなったのか、それとも、お金を使わなくなったから時間ができたのか。

いずれにしても結論はこう。お金は人生における第2位(以下)だと気付こう。第1位は「質の高い時間」です。そこに気がつけば自然とお金は使わなくなる。結果、お金はどんどん投資にまわって増える一方。

そしてお金が増えると余計なことをしなくて良くなるので「質の高い時間」がどんどん増えるってカラクリです。僕の感覚ではお金は大事。でも、それは人生における第2位です。

ABOUT ME
takayukiota
2007年にサラリーマンを辞め独立。ネットビジネス、トレードを行いながら今日まで生き抜いてきました。これからはスマートビジネス、つまり組織に頼らず個人で活躍する時代が来ると思いますので、このブログが少しでも役立てば嬉しいです!