コラム

童話「チーズはどこへ消えた?」には成功法則がいっぱい。

迷路

この寓話はあのアップルやIBMなど、一流企業が次々と社員教育に取り入れた物語だと言われています。(以下、チーズはどこへ消えた?―より)

迷路のなかに住む、2人の小人。彼らは迷路をさまよった末、チーズを発見する。小人にとってチーズは成功の象徴。

 

人間におけるお金のようなものだった。2人の小人は、このチーズを毎日腹いっぱい食べながら悠々自適に暮らしていた。

 

ところがある日…そのチーズが消えていた。理由は誰にも分からない。

 

誰かが持っていったのかも知れないし、2人が気付かないうちに全部食べ尽くしたのかも知れない。もしくは、しだいにカビてきていたのかも知れない。

 

「なんてことだ!チーズがないじゃないか!」
「チーズがないぞ!チーズがないぞ!」

 

2人は大声でわめいた。大声をあげればチーズが戻ってくると思ったのか…2人はさらに叫んだ。

 

「こんなことが、あっていいわけがない!」

 

2人にとってチーズを見つけるのは簡単じゃなかったし、ようやく手に入れた「成功」だった。2人は途方に暮れ、まるで銅像のように突っ立っていた。やがて一人の小人が、こう言った。

 

「新たなチーズを探しに行こう!」

 

しかし、もう一人の小人はこう言った。

 

「だめだ!この事態は我々の責任ではないのだからなんとしても真相を究明するんだ!!」

さらにこう続けた。

「ここは居心地がいい。他にチーズを探しに行くなんて危険すぎる!」

 

この小人はすっかり忘れていた。以前は自分も迷路の中を冒険しチーズを見つけたことを。結局、2人の意見は合うことなく一人の小人は新たなチーズを探す旅に。もう一人の小人はその場に残り真相を究明することになった。

 

新たなチーズを探す冒険に出た小人は、不安と恐怖でいっぱいだった。

 

「もし、恐怖がなかった何をするだろう?」

 

彼はくじけそうになるたび、自分にそう言い聞かせて前に進んだ。二歩前進して一歩下がりといった具合に進むのは、なかなか困難だった。けど、次第に小人はこう思うようになった。

 

「まだ新たなチーズは見つかってないし怖いけど、チーズがないままでいるより、ずっといいなぁ」

 

そしてついに、この小人は恐怖を乗り越えた。前に進むのが、何も怖くなくなった。それどころか、新しい場所へ行くことが興奮にもなっていた。自分でも意外だったが、この小人はどんどん愉快になっていった。

 

「どうしてこんなに気分がいいんだろう?まだチーズも見つかってないし、どこにあるかも分からないのに」

 

なぜもっと早く動かなかったんだろう、とさえ思うようになっていた。そして、おいてきたもう一人の小人のことなど、すっかり忘れていた。この小人は改めて思った。

 

「人が恐れている事態は、実際に想像するほど悪くはないのだ」

 

そして、ついにこの小人は、これまでに見たことのないほど大きなチーズを発見した。しかし、今度はそれに満足することなく、しばしば迷路に出て新しいチーズも探していた。なぜなら、この小人は前回の教訓から…

 

「居心地のいい自分の居場所に閉じこもっているより外に出た方が安全だと分かったから」

おしまい。

かなりのダイジェストでお送りしました(笑)
けど、感じるものはあったのではないでしょうか。居心地のいい場所に残った小人。新たなチーズを探しに冒険に出た小人。

あなたはどっち派??

居心地のいい場所に残った小人にだけはなってはいけませんよね。この物語の本編はもっと長いのですが、読む人によって色々な感じ方があるそうです。

ある人は、
「現状に満足してはいけない」と感じた。

ある人は、
「変化を予期しなければいけない」と感じた。

ある人は、
「変化を楽しもう」と感じた。

ある人は、
「恐怖とは人の想像が創り出した虚像」だと感じた。

どれも間違ってはいないですよね。ボクがこの物語から感じたのは、ひとつは「今の日本を象徴してる」と感じました。居心地のいい場所に閉じこもって、ちょっと外へ出ようとする人がいれば批判する。

問題が起きれば人のせいばかりにし、解決策より原因究明ばかりに必死になる。まるで「コロナ対策」みたいでしょ(笑)

もう一つ感じたのは、やっぱり夢を掴んだ時も嬉しいけど、夢に向かっている時の方がワクワクしたってこと。

これは旅行と一緒!きっとあなたも経験したことあるので想像しやすいはず。旅行は行ったときも楽しいけど、行く前の準備や飛行機の中が一番楽しかったりする。

はじめて行くアメリカなんかには恐怖もあるけど、実際にその恐怖は訪れない。チーズを探しに行った小人のように第一歩を踏み出す時は恐怖でいっぱいだった。

だけど、小人が言うように、人の想像する恐怖なんて実際にはない場合が多い。そのことを知れば、人生は、どんどん楽しくなる。

いま、あなたは新しいことにチャレンジしようとしているかも知れない。そして、そこに不安と恐怖を感じているかも知れない。

でも、安心してください。

その恐怖はたぶん訪れないし、チャレンジをして必死になっていれば不安を感じる余裕さえないはずだから。そして何より、第一歩を踏み出して恐怖を乗り越えればそこから、どんどん楽しくなっていくはずだから。

そして、忘れないで欲しい。

居心地のいい場所で何もしないのが一番楽で安全だと思っているかも知れないけど実は、それが一番のリスクだってことを。この物語が一番伝えたいのは、ここだと思います。

 

PS
ちなみに現在大リーグで大活躍の大谷翔平選手。彼もこの本を愛読しているそうです。

ABOUT ME
takayukiota
2007年にサラリーマンを辞め独立。ネットビジネス、トレードを行いながら今日まで生き抜いてきました。これからはスマートビジネス、つまり組織に頼らず個人で活躍する時代が来ると思いますので、このブログが少しでも役立てば嬉しいです!