「人間万事塞翁が馬」という中国のことわざがあります。これは日本でいうところの、
「災い転じて福となる」という意味です。
僕の人生、そして僕の周りの人の人生を見ても本当に的を射た言葉だなと、つくづく思います。実際に僕は何度も人生のピンチを迎えました。
はじめの大ピンチは29才頃。それまで勤めていた会社を辞めると同時に当時の僕にはどうすることも出来ない額の借金を背負ったのでした。
年金、税金は当たり前のように滞納…挙句の果てには保険証を没収される始末…当時、風邪を引いても病院へ行けなかったことを今でも鮮明に覚えています(苦笑)
この時思いました。
「この国は弱者に冷たいなぁ」と。
二度目のピンチは会社が軌道に乗った36歳ごろ。やることすべてが上手くいく…「俺って凄いかも!」と調子に乗っていました。勘違いした傲慢な36歳の僕は、他人の意見になんか耳を傾けるはずがありません。
稼いだお金は全部、使っていました。
「どうせまた稼げばいい」と。
ところが、まぐれはそう何度も続かず、徐々に稼ぎが減ってきたときに「お尋ね」が来ました。そう、、、「税務署」です。
申告漏れがあります。
追徴課税は「数百万円」・・・
全財産と自信とヤル気を失いました。まさに天から地に落とされるとはこのこと。そんな時、僕を救ってくれたのが「小さな命」です。
息子の誕生で「幸せの尺度」が変わったんです。それまでの僕は沢山稼いで買いたいものを買って遊びたいだけ遊ぶことに幸せを感じていた。
けど、その何倍もの幸せが何気ない日常にあると「小さな命」が教えてくれた。大袈裟ではなく本当に、息子と一緒にお風呂に入るだけで幸せを感じ、家族で一緒にご飯を食べるだけで幸せを感じ、そして仕事ができるだけで、幸せを感じるようになっていたんです。
こうして普通の日常で幸せを感じるようになれば、不思議と仕事も上手くいくようになりました。
誰の言葉か忘れてしまいましたが、「幸せは追って捕まえるものではなく感じるものだ」という言葉あります。
これまた、つくづくその通りだと思いました。僕は大きな災いのお陰で本当の幸せに気付くことが出来た。僕の人生振り返ってみると、災いの隣には、いつも必ず幸せがありました。
そこで思ったことは、災いは悪いことではないと。気付かせてくれるために起きたことだと。今は本当に大きな借金にも税務署にも感謝しています笑。
よく言われる言葉・・・
「ピンチの時こそチャンス!」
この「チャンス」とは一体何のチャンスでしょうか?
それは“自分が変わるチャンス”
そして“気が付くチャンス”と言えると思います。
万事うまくいっている時は、自分を変えようなどとは思わないし、目の前の大切なことにも気づきません。
つらい時、大変な時、最悪の事態が起こった時、「これは何かのチャンスかも知れない」そう考えればそこから道は拓けます。そして大切なことに気付けます。
暗く沈んで考え込んでもいい結果にはならない。いま、ピンチをむかえているあなた…いま、つらいことで悩んでいるなた…いま、何かが上手くいっていないあなた…
自分を変えるチャンスです。
そして、大切なことが目の前にあるかも知れない…それを見つけるチャンスでもあります。技術的なことで言えば、僕はいくつかのピンチで「投資」に目を向けることが出来ました。
「投資」は人生のあらゆる悩みを解決してくれるツールであり考え方です。